明日は明日の風が吹く


                                              作:ORE




                       序章





『キーンコーンカーンコーン… … …。』

授業開始の鐘がなる、次の授業はなんだったけな───。

『ガララ───。』

俺が次の授業を思い出している間に教室の扉が開かれる、むぅこっちはまだ次の授業で悩んでいるのに。

「まぁ先生の顔見たら授業の内容も思い出すか。」

と、思って顔を上げてみる、そこに立っていたのは───。

「やっほ〜志貴〜♪」

思いっきりずっこけた。

なんで… … …アルクェイドがここに… … …。

とたん、物凄い目眩がしてきた、もしかすると… … …いやいや、あいつはただ遊びに来ただけだろう。

「ええっと、数学の先生が病気で倒れたらしいので変わりに私が授業を受け持つ事になりました、よろしくね〜♪」

「なんでだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

俺は思いっきり叫んで立ち上がる、いかん本当に目眩が…。

「えー、折角私が授業を教えてあげようとここまでやってきたのに〜志貴はいじわるなのにゃ〜」

「だからって何でお前が先生なんだよ… … …はっ!? これはまさかあの有名な夢落ちという設定か!?」

かなり錯乱気味だったりする。

「何言ってんだよ、遠野。アルクェイド先生は前からこの学校にいるじゃないか頭でも打ったか?」

「え?マジ?」

俺の問いかけにクラスメート全員がうなづく。

「俺はそんな事知らなかったぞ… … …」

机に突っ伏して現実を否定する俺。しかし悲しいかな、アルクェイドの授業は進んでいく。

「うにゃ〜、いいかにゃ?ここの公式はこうやって───」

しかもかなり真面目な授業だったりする。案外本当に職員免許持っているのかもしれない。。。







アルクェイドの授業が着々と進んでいた真っ最中、突如黒い何かがドアをぶち破って飛んでくる。

『グサッグサッ!!』

「うにゃ!?」

それの勢いにアルクェイドは吹っ飛ぶ。

「こぉぉぉの、、、、、、不浄物がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

残っている扉を蹴り破り、シエル先輩が扉の向こうから突撃してくる。

「なんで貴女がこんなところで先生などという仕事に就いていやがるんですか!」

「う〜、暴力反対〜」

「そんな事はどうでもいいんです、私が質問しているのは何故貴女がこんな学校で不浄者のくせに教師という聖職者の仕事をしているのかを訪ねているのです!!」

アルクェイドの話をさえぎるかのようにマシンガンの勢いでまくし立てる。

「志貴〜尻でかシエルが怒ってくるよ〜」

「遠野君から離れなさい!!」

シエル先輩… … …アルクの近くに俺が居るのに黒鍵投げないでください、当たったら死にますから。

「ハイハイ、教えてあげるわよ。

簡単よ、私が魅了の魔眼で情報操作しただけのことよ」

さらっと言い切るアルク。

「な、な、な、な、な、───」

その堂々とした態度についていけなかったのかシエル先輩は美味く口が動かないらしい。

とりあえず2人共、教室が壊れるってか生徒達がびびりまくってるから何とかした方が良いと思うんだが───。

「さっさと出て行きなさい!」

「いやだよ〜」

俺のささやかな願いはどうやら叶わないらしい… … …。

こんなんで大丈夫なのかな。。。

頭の中にテーマソングが流れ出す。

『ニゲロニゲロ〜』








『キーンコーンカーンコーン───。』

授業の終わりを告げる鐘がなる、既に教室は半壊しており。生徒達は俺が安全な場所へと避難させてある。

「んで?この状況をどう弁解するんだ?」

「と、とりあえず私が催眠術で無関係な生徒達を…」

「教室はどうしよう… … …。」

生徒達はシエル先輩とアルクが何とかしてくれるが、このぶっ壊れた教室だけはなんともできない… … …。

「私がなんとかするわ」

アルクが何とかする───。一体どうやって?などと突っ込む気力は毛頭無い。

「わかった、お前に任せる」

そして、シエル先輩が催眠術をかけ終わったのか教室に帰ってくる。

「ふぅ、こっちは無事に完了しました」

何が無事に?と言いたいのは山々なのだが、聞けば色々面倒になりそうだし何より命の保障ができないのでここも止めておく。

なんか俺って無償に立場が弱いよな… … …。


そして、そのまんま放課後を迎える。

「はぁ、今日は激しく疲れた………。」

少ない荷物を鞄に詰め込み、教室を後にする。とりあえずさっさと家に帰って休みたい。

昇降口へたどり着き自分の靴を取り出して学校を出る。

「兄さん」

「お?秋葉じゃないか、今帰りか?」

「はい、兄さんを待ってました」

ちょっと頬を赤らめて小さく返答してくる秋葉。

「そっか、んじゃ家まで帰るか」

俺は秋葉の横に並んで家までの道をのんびり歩く。

帰り途中色々と今日の出来事を秋葉に告げていくたびに秋葉の髪が赤く染まったり染まらなかったり。

そんなこんなで今日は色々あったわけだ。

まぁ、明日は明日の風が吹くって言うし、こんな日常も良いかなって思ったりしている。

                                     序章〜完〜








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あとがき

はぁ…なんかムリヤリな展開になってしまった。(´ω`;;)

本当は短編って方針で良くつもりがなぜか続き物。

しかし、月姫のSSを書いている他の方々の作品を読んでいると、実に哲学的な話などが加わっているので
本当は書き続けていけるかなどが凄く不安なわけで… … …。

OREは絵文字などで表現するのが好きな人間なので、ついつい作品を書いてる真っ最中に。

(゜Д゜)!?

などとタイプミスしてしまうことがあったりして大変困っておりますw

いあぁ本当小説ってのは難しいですねw

実は放課後もアルクVSシエルの第2回戦を書こうか悩んだのですが
あまりにもしつこくなりそうなので省略しました(ォィォィ

次回からは長文に挑戦してみたい………あとがき考える余裕あるならなんとかできるだろうとか突っ込まないでね(つД`)




さて、次回作の予告です〜。

何とか家にたどり着いた志貴君。

今度は秋葉や琥珀、さらには翡翠まで加わりなにやら陰謀を感じる。

人々が寝静まる夜、アルク先生とシエル先輩は腐女子的妄想に走る───。

殺人貴ですら、恐怖してしまうであろう状態になり涙する志貴。

我らが志貴君の運命はいかに!?



     次回!


         明日は明日の風が吹く 
                     

                   第1話:『志貴君争奪戦』前夜


                                     「僕、もう疲れたよ… … …。」































































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